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グレイに向かって

ねごとは寝ていうものなの?

【宝塚歌劇】雪組 星逢一夜感想(ネタバレあり)

行って参りました雪組さん。
ポスターの時点でこれは…!ちぎみゆ美しすぎるし脚本・演出が上田久美子先生とくれば行くしかあるまいとして早何ヶ月。待ってたよー!

写真貼ってみる。裏もかっこいいんだなこれが。
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あらすじ

時は江戸中期、徳川吉宗の治世。とある藩で起きた叛乱を背景に、藩主の子息、天野晴興(あまのはるおき)と身分なき娘、泉(せん)の恋を、烈しく哀切に描きだす。
江戸から遠く離れた九州の緑深き里、山々に囲まれた三日月藩の小さな空を見上げ、天文学に夢中になる少年晴興(幼名 紀之介(きのすけ))は、里の娘、泉やその幼馴染の源太と一緒に星観(ほしみ)の櫓(やぐら)を組みあげて、星探しに明け暮れる日々。晴興は、二人と身分を超えて友情を育むが、少年時代が終わりを告げるころ、別れは突然訪れる。遠い江戸で将軍吉宗に伺候することになった晴興。晴興を思い続ける泉と、泉に心寄せる源太。彼らには思うままにならぬ運命が待ち受けていた。大人になった三人の関係は、巡る星々のもと、目に見えぬ力によって変貌させられて……。
江戸での晴興の躍進は、はからずも三日月の領民らの困窮を招いてゆく。ついに起きた叛乱の中で、晴興と泉、源太の愛は、哀しく鮮烈な軌跡を描いて、破局へと向かい始める。


武士と農民の身分違いの恋とか、後には晴興の幕府内の立場、泉の母としての立場があって自分の自由が利かない中で必死に相手を思いやろうとする気持ちが切なくて、だけど劇中でたくさん比喩でも現されてる「星」で2人は繋がっていくんだろうなって思わせてくれる物語でした。
星逢って七夕のことだったのかーだからポスターの2人後ろに天の川があったのね!と今更知りました。
まあ…泣くよね!前評判で聞いてたけど泣くよね。。ちなみに私は2場面で泣きました。

  • 第6場 星観の櫓ー別れー
紀之介が江戸に行くってなったとき。泉に励まされて自分にはこれしかないと紀之介は小太刀を渡すのですが、貰った泉の台詞がグッときた。
「武士の命より大事な刀…泉は幸せです!」
こんな感じだったんだけど、どんな飾り物よりも武士として大事なものを餞別としてくれた紀之介への気持ちが込められてて泣ける。

  • 第8場C 星逢一夜
再開したときは目を逸らされたものの、星観の櫓にいた泉。片時も晴興のこと忘れていなかったんだと思わせるシーン。2人がたくさんの思い出を作ったであろう場所。2人は時間を取り戻すように惹かれてたけど、「源太の嫁になるの!」と晴興の抱擁を断る泉。
これが源太に見つかるんですねー。源太はどうするのかちょっとドキドキしてました。私の中でだいもん=ブロンソン(ラストタイクーンより)のイメージが強すぎて、DVしないかな…って心配しちゃう脳みそになってるんですが、違いました。(当たり前だ)泉はずっと晴興のことを想っていた。だから晴興が良いなら泉を嫁にもらってほしい、と。源太めっちゃいい男だった。笑
源太のとこに嫁に行くことになる経緯はわからないけど、どっかで源太も気づいてたってことなんだよね。結局は晴興は「達者で暮らせよ…」って言い、身分違いの恋は終わることになるんですが。ここでも泉の言葉に涙することになりました。
「もういいの。私は源太を幸せにする…!」
その前に源太が幸せにしてやる的な話をしてたんだっけ…?曖昧ですがそれを受けての言葉で。お互いの「星」の下で幸せになると決意した運命がいじらしいと泣けました。

どの場面でも晴興の本心は出てこないんだけど、永蟄居が決まり櫓で泉と2人になったときに、洞穴が日向の海まで続いているから逃げてという泉に「2人で海の向こうまで行かないか。」という晴興。これだけが彼の本心だったんだなって思うと泣ける。なんなら今ちょっと泣いてる。答えない泉は子供たちがいることの責任からは逃れられない、だから冗談だと晴興は言った。みんな運命には逆らえないけど、どの一瞬の選択も正しいんだと思った。

他の人物に触れると、がおちゃん(香綾しずるさん)がめっちゃ良かった!!晴興の教育係なんだけど、晴興と同じく三日月藩を思い続けてたんだなっていう演技を見せてくれた。江戸の橋の下で夜鷹と話すシーンでは城が合わないと町に出てきて夜鷹ともきちんと話をするところとか、一揆のシーンでは20年の年月をちゃんと経過してる人物像をつくれてて好演。
がおちゃんとは関係ないけど、百姓の困窮している様子を夜鷹と武士を絡ませることで表現するって考えたのすごい。確かに江戸城住まいで百姓と会うことってなさそうだしな。

あと好きなジェンヌ語りしてもいいですか…
まなはる(真那春人さん)がめっちゃ好きなんですが、今回農民役で幼少期から青年期までしっかり演じておられました。まなはるは短髪で鬘被らずにそのまま演じてたっぽい。まなはるの短髪めっちゃ好きーーーおでこがきれい!快活な人物なのでまなはるにも似合ってて良かった。ショーもとんでもなく良かったけどそれは後日。

今回、悲恋で源太もタイマンで死んじゃうから結構話的には暗いんだけど、全体的に悲しくて泣き叫ぶシーンとか、嫉妬で怒り狂うなんてシーンがない上に、舞台上は涼やかな青や緑が多く配色されてて爽やかな気分になれました。夏にぴったり。お衣装もどれも可愛かったです。
星逢祭でチョンパやってたのがお芝居で1番明るいシーンでしたね。あれすごい高まったから良い!だいもんのお歌も良かった〜〜

[8/9追記]
この前背景まで見てなかったけど、稜端にツバクロ星もあるし、最後紀之介の「星、綺麗じゃのー」で満天の星にだんだんと天の河まで見えるよう変化して、全体として美しい終わり方になってることに気付いた。
プロローグは前半にある話がモチーフになって踊りに組み込まれてるのに気付いてしょっぱなから泣ける。。

あとみゆちゃんの吐息の使い方が毎回白目剥くくらい好きなんです。
星逢の日に再開して、櫓で2人きりになるシーン。江戸の女は美しいでしょ…久しぶりに会って、綺麗になったと思った。的な話から泉が晴興から去ろうとするときに晴興が泉の腕を引くんですね。そのときの泉の「あっ…」って声が漏れるのですが、そ こ が 堪 ら ん !!!
みゆちゃんの吐息シリーズは月雲の皇子の衣通姫のときから自分の中では始まってるんですが、女のいじらしさを表現させたら天下一品なんじゃないかと思います。男役冥利につくというか。というみゆちゃんの吐息が好きという話でした。笑

あと1回観るかな〜って思ってたらチケット取ってなかったので残念ですが2回のみの観劇でした。
もうすぐ東宝だけど、また進化した舞台を見せてくれることをTwitterのレポ見つつ陰ながら期待したいと思います。