サヨナラ、オヤシラズ
昨日、親知らずを抜いてきた。
親知らずを抜いた人はたくさんいるし、親知らずを抜いた後の生活を書き残した人もまたたくさんいるだろう。
私もある程度その人たちの記録を読んできたが、自分はどうだったか、日記として後の自分に残しておくことが義務かなと思いここに記す。
親知らずが知らぬ間に生えてきて、しかも結構なナナメ加減だったので一大決心、抜いちゃうよ☆と思いドキドキしながら行ってきた。
「ノディサァン、ドウゾー♡」
と呼ばれ診察室に入るのだが、なかなかに恥ずかしい。語尾に明らかにハートがついている。今回は下顎の親知らずだったので、下顎の大きい神経に歯の根っこが当たっていないか、CTスキャンをとってから抜歯とのことでレントゲン室に案内されるのだがそこでも芹那は、
(身体にX線が当たらないようにするベストを着けさせながら)
「オモタイデスネー♡モウチョットガマンシテクダサイネー♡」
とか言ってくるので笑わないようにするのに必死だった。
担当してくれた先生は芸人の「吉田たち」に顔がめっちゃ似てた。以下、吉田先生とお呼びするが、吉田先生も面白かった。
後日CTスキャン取って、神経と根っこは離れていたので早速抜歯を始めましょうとなり麻酔からの手術!
痛かったら左手上げてくださいねーと言われたものの、私はガラスのハートながら触覚的痛みには強いので(何の告白)余裕のよっちゃんだったのだが、やはりナナメになっているせいかなかなか抜けない。
歯を削るためのウィーーーンという機械音が口から頭へ反響している中で、吉田先生はちょいちょい芹那に怒っている。
吉田「細い方で吸入して」
芹那「ハァイ♡」
吉田「ちょ、あ、もういいから」
芹那「ハァイ…」
頭上でゴタゴタされて怯える私。吸入してほしいところにしてくれないし舌が吸入されちゃう歯医者あるあるにも遭遇。芹那め、と恨めしく思いだしてきた。
ちなみに、歯医者にほぼ行ったことないのだが、私が行った所は処置中は目にタオルをしてくれて目のやり場が困るというモヤモヤから解放してくれる点はとても良い医院であった。
ゴリゴリ抜かれてるなーと感じつつ(麻酔が効いているので感覚しかない)抜かれてるピリピリとした痛みを感じて左手上げながら、
「ひはひ〜ひはひへふ〜(いたい〜いたいです〜)」
と思わず言っちゃった私に吉田先生は、
「あw痛かったねーwしっかりした親知らずでねww」
と何故か笑いながら応対。え?何で草生やした???笑ってる状態じゃないんですけど????!だが追加の麻酔打たれてからは無敵だった。続けざまにゴリゴリやられて抜けましたよ〜との報告受けて縫合しておーわり!案外あっさり!
綿を咬まされて止血?している間に「麻酔を打たれた方へ」と「抜歯をされた方へ」って紙を渡されて芹那に注意するところ確認されてたけどもう話し方ニャンニャンすぎて笑ってしまう。ずっと「わかりました〜グフッ」ってなってた私はかなりの変態だったと思う。
説明の最後に芹那に、「オヤシラズモッテカエラレマスカ?♡」って聞かれたのではい!と答えた。親知らず持って帰るの夢だったんだー♪♪…いやそんなことはないのだが、貰えるものはもらって帰ろうというオバちゃん心で答えてしまった。以前、親知らずを抜いた友人からの情報によると、大きい歯型の入れ物に入れてくれるとのことだったのに……
まさかのちっちゃいチャック付ビニール袋!!!
うそやん\(^o^)/
ドラマの刑事モノとかで参考資料の髪の毛とか入ってるサイズですけど!!!!しっかり歯肉付でした。それを見てもはや笑い止まらなくなり、吉田先生にも、
「ありがとうございましたwグフッww」
吉田先生もビニール袋を見ながら「お疲れ様でしたフフフwww」ってなっててよくわからない雰囲気になった。吉田先生もこいつ親知らず持って帰るんかよ!って思ってたのかな…辛い。辛いのと笑っちゃってるので恥ずかしくて小走りで治療室から出た。会計はびっくりする金額だった。高額治療代と引き換えに感覚の無くなった唇を噛んだり触ったりして帰路に着いた。
家に帰ってからは痛みとの闘いだった。
私の中で親知らず抜いてから1番辛いのは「血が止まらない」ことなのかなって思っていたが実際違った。
①ご飯を食べようとすると腫れている頬の肉を噛んでしまうからご飯が食べられない。
②歯磨きしようとすると患部の近くに歯ブラシが向かっただけで痛い。
③血が止まらない気がする。
この3点がなかなか辛いことがわかった。
頬の肉噛んでる時点で次の日以降に口内炎が出来ているだろう結果が見えてるし、歯磨きが本当に鬼門だった。今後、親知らずを抜く予定のある方は液体ハミガキの購入も検討した方が良いと思う。縫合してあるので痛みが半端ないのでブラッシングなんてできたものではない。③は実際は血が止まらなくても丸めたティッシュを15分くらい噛んでたら止まったのでそんなに心配することではなかった。ただ止まらない「気がする」のがストレスだなと体感した。
痛いとき用に鎮痛剤ももらっていたが、夜は頼りにしないといけないくらいの痛みだったともメモしておこう。
ご飯が食べられないのは深刻だが、お腹が空いていても歯(実際は歯茎だが)が痛いと感じていると食べる気が失せるのが人間ってすごい。これで痩せられる☆と思った自分はとっても女子だなと思った。明日からはシルバーウィークで5連休だというのに親知らずを抜いて悪夢を見ているものの、心配事が1つ減ったのは幸いだ。
そしてお休み中は宝塚三昧なので、またレポ書けるようにガン見してこようと思う。