グレイに向かって

ねごとは寝ていうものなの?

【宝塚歌劇】雪組 幕末太陽傳 感想(ネタバレあり)

始まってしまいましたね雪組さん公演。
今回に限って言えば友の会が久々に稼働してくれてお友達になれたのでこれだから友の会は辞められないよね…と依存者みたいなこと言います。
ムラ公演でライブビューイングあるの初じゃないですかね。劇団側の本気見せてもらったのでファンも財布の紐緩々で頑張りたいと思います!

ムラパンフはこちら。

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あらすじはこちら。

 1957年に封切られた、鬼才・川島雄三監督の代表作である映画「幕末太陽傳」。「居残り佐平次」を中心に、「品川心中」、「三枚起請」、「お見立て」他の古典落語を組み合わせ、実在した品川の遊廓・相模屋を舞台に起こる様々な人間模様を軽妙なタッチで描いた、日本映画史に燦然と輝く名作です。 幕末の品川宿。一文無しのまま相模屋を訪れ、女郎おそめを揚げて大尽遊びに興じた佐平次は、翌朝飄々と居残りを決め込んでしまう。そして番頭まがいの仕事を始め、次々と起きる騒ぎを持前の度胸と機転で解決しては、お礼の金をちゃっかり貯めこんでいた。相模屋で攘夷の計画を練る高杉晋作らとも交友を深め、いつしか佐平次は、廓の人気者となるのだが…。生への活力が漲る中に憂いを漂わせる人情喜劇に、早霧せいなを中心とした雪組が挑みます。

 

 

思いっきりネタバレしてますので、よろしくお願いします(?)


103期披露〜我が宝塚歌う。
今年は例年通りの流れでしたね。


幕末太陽傳、感想めちゃ長いので個人的に思ったこと3つ並べておきます。3つについては追記で書きますね…一気に書き上げて疲れてしまった\(^p^)/


・日本物だけど曲調がたくさん
・これまでのちぎみゆ主演作のオマージュ
・新しい世代の台頭

 

それでは、以下感想です。


波の音が。
浮世絵、東海道五十三次・品川の背景で芸妓さんや民衆が出てくる。
そこへ鉄砲の音が。逃げる異人と追う浪士。浪士の1人が刀に手をかけた瞬間、異人が発砲し手を負傷。逃さない、とまた追うが、何やら落し物。それを拾うは主人公・佐平次ちぎちゃん(早霧せいなさん)。連れ合いを引き連れ向かうは青楼(遊女屋という意味)「相模屋」。


BGMには時は文久二年〜と多分にわさん(奏乃はるとさん)ボイスで品川の駿河屋が現在のどこにあるかという説明がされてました。

 

 

仲間と呑んで騒いでの大祭り。きゃびぃ(早花まこさん)が歌うこんぴらふねふねにのって、ちぎ佐平次は太鼓を叩きバチを高く上に上げキャッチ!みんなでこんぴらふねふね歌いつつ三方礼するちぎちゃん。全員出てきてホンワカパッパ風の曲調からコメディなんだなってすぐわかるね。

 

 

だいもん高杉晋作(望海風斗さん)のせり上がり。三味線弾いて長唄
あんりこはる(星乃あんりさん)がキセルふかしつつ晋助に寄りかかる横顔が美しいのであった…


昨日異人と暴れた浪士がいると聞いたと岡っ引のあす平六(久城あすさん)が尋ねるも、ここにはいないと言う晋作。平六が去ると隣の部屋に隠れていたカリ聞多(煌羽レオさん)がゾロゾロ出てくる。みんなお膳持ってわらわら出てくるのが面白い。
横浜村での失敗を鬼島に責められ、更にアジトにしているものの代金は滞り、3両返してもまだ60両残っている有様。1両=約13万円なので60両だと約780万円…?そんなツケでいけるんかね??女郎屋の借金も返せない、異人の首も取れない情けなさ…いつか起こすぞレボーリューション!で、みんな大好き攘夷派の面々が歌う曲。

江戸時代設定だけど、洋行帰りが多いためか「レボーリューション」の歌詞あり。レボーリューションってwwwってなるのはご愛嬌。


御殿場の異人館を焼き討ちしようと盛り上がったところになぎしょ久坂(彩凪翔さん)が。「大声で焼き討ちだ、だと騒いで!」と怒られる面々。久坂はどうやら指導係のようです。

 

 

ちぎ佐平次一行のどんちゃん騒ぎは深夜まで続いたものの、佐平次は割り前1文だけでみんなを帰らせる。1文=約12円。もしかして…宴会の代金、安すぎ?あと割り勘って「割り前勘定」の略なんだって!また1つ賢くなりました。

 

お勘定を持ってこられるも、今は持ってないから朝には何とかする、と言いくるめる佐平次。揉めていると、部屋に入ってくるはみゆおそめ(咲妃みゆさん)。ここで始まるタンゴ。和服でタンゴってめっちゃ面白い。半纏をダンスに組み込んで、ちぎちゃんが脱いだり剥がれたりして駆け引きのイメージ。あとみゆ嬢が持ってる半纏にちぎちゃんが流れるように袖通すのがちぎみゆの絆😭って泣ける。全然泣くとこじゃないけどw


佐平次に「女は身の毒、女郎買いはしない主義」だと断られると「このデコ助!」と暴言吐いて去るみゆちゃんは本当に強気な女郎ですね~~(褒めてる)捨てられた半纏を空に投げて降りてきたところを袖通すアクロバットな半纏の着方してるんですが、なかなかの完成度でちぎちゃん本当器用。「(胸を抑えながら)ここの病には品川が1番、極楽だぁ。」と眠りにつく佐平次。

 


相模屋のオーナー2人は念仏を唱えるのに忙しいが、働く小間使いたちは念仏より休みと金がほしいと歌う。下からマイク出てきてみんなで歌うのシュール。
まなはる長兵衛(真那春人さん)がきほおひさ(真彩希帆さん)に大工道具のありかを聞き、そっと持って帰ろうとするも失敗。まなはる大工の格好めっちゃ似合うのよ…!もみあげにちょっと青差してるの男らしくていい!!!好き!!!(軽率に好きになる)


ひと息つく間もなく今度はスキップで帰ってきたひとこ徳三郎(永遠輝せあさん)。「商売の勉強」で吉原で女郎買いをして朝帰りしたところであった。ちゃらんぽらんな放蕩息子!


吉原に行くことを怒られた徳三郎が念仏太鼓を持って「女郎買いはやめろ!」と1人だけどシュプレヒコールするのめっちゃ可愛い。
今更ですけど、私が観たときまだ彩風咲奈さん体調不良でお休みされてました。

追記:咲ちゃんの方が猫なで声でお勘定の立替えお願いしてた。ひとこちゃんはどっちかっていうと小悪魔風でした。

 

もうこんなやつは勘当だ!暦帳持ってきてくれ!とにわにわ伝兵衛が言うと出てきたのはちぎ佐平次。ご丁寧に、この日の仏滅はどうかとも勧めるも、出てきたまち喜助(真地佑果さん)に「お勘定が頂けておりません!」と慌てた様子で言われる。まちくん、『心中・恋の大和路』でも奉公人やってたけど、奉公人めっちゃ似合う😭キリッとした武士もいいと思うけど、ニコニコしてるところが好きなのでまた商人、町人役で宜しくお願いしたい。何の話?


お前は誰だ!となるも、2階から助けを呼ぶ声。

「こはるさんの起請文が衝突してしまった!」また事件だ〜とみんなで中に入ると、こはるが起請文を父子2人に出したため言い争いになっている。こはるは「女郎は嘘をつく看板背負って商売してるんだ!」と開き直る。

 

佐平次が起請文と包丁を手に、起請文は自分も貰い、こうなりゃこはるを殺して自分も死ぬと親子以上に暴れる…と見せかせてこはるをその場から逃がし、 涙なみだの生い立ちを話して(但し相模屋の面々は寝る程、嘘八百並べた話)親子からお餞別まで貰う巧みな話術で事件解決する"居残りさん"の佐平次。


父・倉造のまりんさん(悠真倫さん)は江戸時代の人ですよね?ってくらいの貫禄。人の良さそうなお父さんでした。
子・清七の縣くん(縣千さん)はお化粧頑張ってほしいけどお声も通ってて良い演技でした。


こはるがまぁ気の強い女郎でしてね。
倉造「熊野の起請文を無下にすれば、熊野の烏が3羽死ぬと言うぞ?」
こはる「熊野の烏も殺し、三世世界の烏も殺す!」
ひゃー!歯に衣着せぬ強気発言。自分の身一つで世渡りしてるからにはこれくらいの事件でなよなよしてちゃいかんのですね。

 親子が帰り、一件落着からの!

 

「本日からお世話になります、佐平次と申します。」

ご挨拶からおしゃれ曲の主題歌。

 

借金があるのに客を取らないおそめに、利子だけでも、荒神さんでモノ入りなんだとお困りのひめおくま(舞咲りんさん)。おくまさんまゆ毛ない😭ひめちゃんはちゃんと場面の味付けしてくれるよね。


このお客は嫌だ、千葉の杢兵衛には会いたくないから長患いにかかっていると嘘をついたりとなかなかお客を選り好みするおそめ。もういっそ死んでしまいたい…とポツリと零すと、佐平次が「"品川心中、哀れおそめの恋の果て"、なんて瓦版に載った日には皆が注目するだろうな。」と話にのってあげる。その手があった!思いたったおそめは心中してしまおう…やっちまっても誰にも迷惑をかけない人…そうだ金ちゃん!と話は進む。ムーディーな曲で「最後の舞台で咲かせてやる、女の炎」とまた返り咲くことを歌うおそめ。
曲の歌い方もすごい強気だったんだけど、「男」の言い方が「ぅおぅとぉぅこ〜」みたいなややねちっこい歌い方してるのが好みでした。

 

ここで個人的序盤の美味しい場面!
咲妃みゆVS星乃あんりのキャットファイト

 

こはる「おちゃっぴきだからおちゃっぴきって言ったんだ!」
おそめ「このけっころがし!」

暴言合戦、噛むわ着物の袖を千切るわ髪を振り乱しての大乱闘!!
佐平次が「しばらく!あいやーしばらく!」と歌舞伎のような登場で仲裁。ちぎちゃん何かと飛び六方で立ち回ってます。2人はハァハァ言ってるの見てマジでキャットファイトじゃん…と毎回キュンキュンさせて頂いております。笑

 


こはるの本部屋では志士たちが焼き討ちの話し合いをしている中、佐平次はすす払いと炭団替えにやってくる。炭団は炭の粉末とつなぎでできた丸い固形燃料のこと。

すす払いする間は「レボーリューション♪」と鼻歌歌ってご陽気。そこで落とした時計の話をして炭団を持って帰ろうとするも、焼き討ちのときに使う焼き玉を間違え?たりしてて焼き討ちのことを知ってるのか知らないのか疑いだす面々。カリ多聞は時計は忘れてきた、と嘘をついていたことがバレて気まずいためか隣の子に焼き玉用の液体を飲ませてました。

 


大ちゃん金蔵(鳳翔大さん)の三枚目がww
すらっとしてるのにカナヅチだったり女に弱いのに白木に詰められて恨み晴らしにきたりとなかなか筋は通す男でガッチリハート掴まされます。
「ズンズン進んどくれ!桟橋は結構長いんだからさ!」と、背中ガンガン押されて上手から銀橋へ向かう2人。銀橋を橋にみたてるの素敵!
そのままおそめに突き落とされ、海(実際はオケピ)に沈む大ちゃん金造。その後、まとまったお金が入ることとなっておそめは心中せず、結局無駄死にな金ちゃん…それを知ってか海藻・魚まみれで「覚えてろよ~!」と怒り顔でまた海に戻っていくのでした。大ちゃん最後に目立ててよかったね。(勿論良い意味)


無事荒神さまへのお布施も出来て一安心と思ったら、ガエン者(火消し人足のこと)2人が相模屋の前へ白木に入れた「仏さん」を持ってきた!誰か知ってるだろ、と取り出したは金造の遺体!!
こんな物騒なものは客商売の店前では困る、とりーしゃ善八(透真かずきさん)が"お布施"を取り出した途端、

「番頭さん!ちょっと待ってください!」

能のような動きで"お布施"をしれっと奪い、「仏さん」に水をかけると、まさかの動いた!そう、迷惑をかけてやろうと金造が仕向けた嫌がらせだったのだ。佐平次は3人とも"お布施"の一部を渡して追い返し、残りは自分のものとしてしまうちゃっかり佐平次。


「ちょいといのさん!やるじゃないか!」とおそめも見直したよう。名前は"居残り"だからいのさん。海雲寺のお祭りへ行こうと誘う。海雲寺は品川に実在してるんですね。http://www.sentaikoujin.com/index.html

 

「お賽銭は驕るからさ!」と言う辺り自分で稼いでる女の言い方で好き。佐平次が「白木を裏手に置いてて〜割り箸にするから~~」って捌けるの面白い。棺桶でさえも無駄にしない江戸っ子の鑑w

 

 

お祭りが徳三郎とおひさの銀橋渡りー!
ひとこ・きほちゃんコンビはフレッシュで見目麗しい…ひとこちゃんあんまり声量なくてきほちゃんの声が目立ってたな。(追記:咲ちゃんの歌い方妖艶すぎてグフッてなった…エロすぎ…)
志士の皆さんも踊るんですよ。なぎしょイケ…!!もうね、目が足りません。途中でひょっとことおかめのお面被ったちぎみゆも出てくるんですけど、お面よりお顔が小さくてどういうこと?って困惑しました。骨格まで美しいとはどういうご了見…?


きほちゃんがひとこちゃんに犬か猫か(追記:金魚だった。金魚泳がせてたきほちゃん)の練アメ買ってもらってたんだけど、それを動かしてみせてるのがどえらい可愛くてオペラでガン見しました。可愛い子が練アメで遊んでるの眼福の至りです。(役名で書いてないのは踊りの場面だからです。笑)

 

 

お互いの身の上を話す佐平次とおそめ。ラプソディーみたいな曲でここではない広い世界へいってみたいと歌う。


おそめ「ここではみんなが助けあって生きてる。でも、いつか外に出たいんだ。…世界をまたにかけた回しになって、こはるを負かしてわっちは板頭に戻るんだ!」

女郎のNo.1は"いたがしら"って言うんですね。

 

大工の長兵衛の娘、おひさは、父の借金のカタに女郎に出されることとなってしまった。ゲスい父親だね…
おひさもショックだったものの、寺子屋時代から知っていて恋仲である徳三郎のおかみさんになりたい!そのため2人で駆け落ちしようと思う。協力してくれたら10両、1年に1両ずつ返して10年かかるが助けてほしいと佐平次に頼む。

おひさの言い草が面白れぇ!とその助けを請け負う佐平次。

 


場面替わって高杉の部屋。御殿場の焼き討ちを止められるものの、「藤八拳で決めろ」と投げやりな高杉。子供騙しと憤る久坂。藤八拳はちぎみゆがチラシの裏でやってるじゃんけんみたいなやつですね。

安政の五カ国条約を結び、諸国と不平等な条約故に列強に侵略されるかもしれないこの体たらくぶり、「面白きなき世を面白く…せめて面白くしたいではないか!」とかなんとかで久坂を説得させようとする面々。
焼き玉の実験には成功したものの、警察?に見つかり7個中5個は見つかる前に食べるという暴挙w焼き玉は残り2つだが、何とか作戦を成功させようと久坂も納得し策を練る面々。
ここでまたすす払いで佐平次登場。鬼島さんが3日と置かず相模屋に出入りしていることを告げ出て行く。その言葉に高杉が妙案浮かぶ。


がおちゃん鬼島(香綾しずるさん)はこはるにお熱になっていたようで、鼻の下を伸ばしてこはるを待っていた。強面な鬼島がデレデレしております。身請け金に100両持ってきた鬼島。こはると代わって多聞が隣に座り、ネタばらし。

 

多聞「女郎を引かせたとなれば天下の恥。お情けを取りまして100両拝借したく…」

 

誰にもバラされたくなければお金貸してくれ、との交渉に、弱みを握られた鬼島は100両しぶしぶながら貸してしまう。資金も手に入り、残りの異人館内部の地図がどうしても手に入らない。しかし、焼き討ちの情報が流出してはマズい、と怪しい佐平次を呼び出す晋作。

 

佐平次「何かご用で?」


晋作「斬る!」

 

銀橋で立ち回り。焼き討ちが行われることに勘付いていた佐平次。しかし、


「うちら町人は、てめぇ1人の才覚で世渡りするにゃ、首が飛んでも動いてみせらぁ!」


と、簡単に斬られてたまるか!という気概を見せ、晋作に一目置かれることとなる。お互い頼みごとをして次の場面へ。

 

晋作は佐平次に異人館絵図面の作成を依頼していた。おひさの父の長兵衛は異人館の建設請負されていた大工だったのだ。これで作戦決行できる!と皆で合言葉を言い(何故か佐平次も入って)、「さぁ〜皆さん参りましょう!」と皆役割の場所へ散っていった。

 

舟で現場まで向かうところで、佐平次は晋作に徳三郎とおひさの祝言を挙げてほしいと頼む。2人は涙ながらに乗り込み、晋作は時計を修繕して、また会ったときに渡してくれ、と佐平次に預ける。

 

晋作「随分悪い咳をしているようだが。」


佐平次「高杉さんはお侍さんには惜しいね。」

 

ここ、なんでお侍さんには惜しいって言ったのかわからなかったんで、また追記します。

追記:佐平次は晋作のことを褒めてるらしい。ただ武力だけで人と対するのではなく、きちんと人となりを見て判断しているからかな。

 

 

久坂の「高砂や、この浦舟に帆を上げて」の祝言歌が響き、舟祝言を挙げることができた徳三郎とおひさ。


海をバックに佐平次、おそめ、晋作が未来への期待、思い出を抱いて飛び立つ、と歌う。トリデンテで歌わせるの反則でしょ。泣ける。。

 

 

ちぎ佐平次は出て行くことを決めた。部屋で「いのさん…」と寝言を言うおそめを残して。
佐平次はずっと酷い咳をしていた。横浜村の新開地で居残りをしていたときに発病し、居留地ヘボン先生に診てもらうと「だいぶと悪い」と言われた。死ぬつもりで相模屋にやってきたが、「大騒ぎで問題ばっかりで、みんなみっともないくらいに生きたがってる」。だから生きたくなった。ヘボン先生と一緒にアメリカ国へ行って、アメリカ国で居残り稼業だ!と去ろうとした時、お客が。

 

それが千葉の杢兵衛だった。おそめが長患いと言って会っていなかった人物。
どこが悪いのか、医者には掛かっているのかと執拗に聞いてくる。早くその場から去りたかった佐平次は、おそめは亡くなったと嘘をつく。
このまま悲しみで終わるのかと思いきや、墓に案内しろと食い下がってくる杢兵衛。

 

墓場まで案内するも、まだ帰してもらえない。
どの墓なのかと問われ、掃除するも別人の墓だと怒られる。そりゃそうです、おそめは生きてますから。どういうことだと詰め寄られたその時、「杢兵衛さん…あんまりしつこいと、女郎も化けて出るよ…」と墓の後ろからおそめの霊が…!

腰を抜かした杢兵衛をよそに、佐平次へ駆け寄るおそめ。一連の流れを実は見ていたおそめは佐平次を助けにきたのだった。

 

 

墓場から走り去る2人。

杢兵衛「人を騙したら地獄に堕ちるぞ!」
佐平次「地獄も極楽もあるもんか!おいらまだ生きるんでぃ!」


おそめ「いのさんと一緒にアメリカ国へ渡って板頭になるのさ!」

 

「人でなしー!」と杢兵衛に叫ばれつつも、ニコニコ2人で歩き、下手まで来たらちぎちゃん左手を差し出し、みゆ嬢の右手を取って着物の袖で手元を隠して捌けていくのラブラブでほっこりした。最後は原作とは違うようです。

 

ちぎみゆ、退団作がコメディでホロリもあるよ!って感じかと思ったけど、物語としては人情モノで心温まる笑えるお芝居だったので宛書きみたいにしてくれた小柳先生に感謝だし、"日本物の雪組"としてみんな江戸人として生き生き演じていたのが印象的でした。

始まりがあれば終わりもあるので、1公演1公演こちらも楽しんで観劇しようと思います。とりあえず当日券並ぶか…!